学校現場では、不登校の長期化やいじめ、教師と生徒・保護者との関係のこじれといった課題が繰り返し起きています。
今回のMLA専門講座では「交流分析②(ゲーム・脚本)」をテーマに、人生脚本の書き換えと対人ゲームからの脱出方法を学びました。
日本の教育課題と「ゲーム」の関係
講座では、不登校対策や人間関係トラブルが何年も解決に向かわない背景が紹介されました。
講師の栗原先生は、
人生を縛る「禁止令」と「ドライバー」
私たちの思考や行動パターンは、幼少期に親などとの関わりから無意識に取り込まれます。
講座では「存在するな」「成長するな」といった『禁止令』、「完全であれ」「他人を喜ばせよ」といった『ドライバー』が解説されました。
講師は「これらは呪いのように心に染み込み、本人が気づかないうちに人生を縛る」と強調されていました。
生育歴の中でどう受け取り、どう自己決定してきたかをメタ認知することが自己理解の出発点です。
生徒の人生を豊かにする「勝者の脚本」
印象的だったのは、人生のシナリオである「脚本」の重要性です。
勝海舟を例に「単に能力があったからではなく、敵対する相手ともWin-Winの関係を築く『勝者の脚本』を持っていた」というお話がありました。
脚本は生まれつき決まったものではなく、「自分も相手もオッケー」と思える体験を重ねて形成されます。
「敗者の脚本」に縛られた生徒に教師が意図的に働きかけ、書き換えを支援する重要性が語られました。
学校現場のトラブルと「ゲームの降り方」
学校で多発する無意識の人間関係トラブル「ゲーム」の仕組みと、脱出のポイントが紹介されました。
「ドラマの三角形(犠牲者・救済者・迫害者)」に巻き込まれないこと、相手の問題解決力を見下さず自分でやらせること、「助けてください」からの「でも」ゲームに気づくこと、自分に許可を出してドライバーを緩めることなどです。
受講者コメント
今回は栗原先生から、交流分析における「ゲーム」と「脚本」について学びました。冒頭の「日本の教育自体がゲームをしている」というお話と、「勝海舟は『勝者の脚本』を持っていたからこそ成功した」というお話に、強く心を掴まれました。
先生ご自身の生育を自己開示しながら、禁止令やドライバーについて2次構造分析と絡めて説明され、とても理解が深まりました。幼児期の子どもにどう関わるか、特に親との関係の重要性を再確認できました。さらに、エゴグラムの構造分析を基にしたゲームの仕組みや降り方を、事例を交えて学べました。
参加者の事例を聞く中で、学校現場には多くのゲームが発生していることを実感し、対処法の理解は教育現場に必須だと強く感じました。うまくいかない生徒はゲームを仕掛けられていたり「敗者の脚本」を持っていたりするため、ゲームを避け降りることが、脚本を書き換える上で大切だと学びました。
そのためには生徒自身が禁止令やドライバーに気づき、それを緩め、自分に許可を出せるようになることが必要とのことです。説明の中ではブリーフセラピーやMLAの仕組みにも触れられ、アイセスでの学びを俯瞰的に理解できる、とても有意義な研修でした。是非お勧めしたい講座です。
この感想にもあるように、今回の講座は知識を学ぶだけのものではありません。学校の中で誰かを支え、本質的なアプローチを行う力を育てる講座でもあります。



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