若い先生からベテラン、校長先生まで、受講生の幅が非常に広がっています。全員が同じ内容を学ぶのではなく、それぞれのニーズに合わせて無理なく、かつ深く学べるように整理しました。
領域については、従来の5領域を「心理」「社会」「学習支援」「キャリア支援」「マネジメント」に再整理し、さらに全体を横断する「MLA領域」を加えた6領域にしました。
縦割りではなく、斜めや横からスライスして全体を繋ぐ視点も大切にしています。
【レベル×領域】立体的な学びのデザイン
本講座は「ベーシック」「アドバンス」「マスター」という学習者の段階に応じた3つの学習レベルを設定しています。
それぞれのレベルの中に先ほどの「6つの専門領域」が展開されており、ご自身に必要なものを選択して学べます。
ここで最も大切にしているのは、特定の分野だけを極める「縦割り」の学びではなく、斜めや横からスライスして全体を繋ぐ視点です。各領域を自由に横断しながら、より包括的な実践力を身につけられるよう設計されています。
| 学習レベル |
横断される6つの領域 |
マスター (組織実践・牽引) |
心理 / 社会 / 学習支援 / キャリア / マネジメント / MLA (領域同士を統合し、組織全体の実践・マネジメントを高める) |
アドバンス (実践のブラッシュアップ) |
心理 / 社会 / 学習支援 / キャリア / マネジメント / MLA (個別の課題に合わせ、斜め・横の視点で解決アプローチを選択) |
ベーシック (理念の理解・実践) |
心理 / 社会 / 学習支援 / キャリア / マネジメント / MLA (誰でも参加可能。全領域の基礎理念を広く網羅的に繋ぐ) |
各領域の詳細解説
NEW! 6つの専門領域
- ● 心理:子どもたちの心を理解し寄り添う
- ● 社会:「集団の力」を最大化するための理論と手法を学ぶ
- ● 学習支援:学校生活の核となる学習へのアプローチ
- ● キャリア支援:人生を豊かに生きるための支援
- ● マネジメント:組織や支援を円滑に動かす力
- ● MLA:全体を横断し統合する実践知
1. 心理領域 Psychological Area
「治そうとするな、分かろうとせよ」。この言葉が示すように、教育や臨床の原点は「深い子ども理解」にあります。子どもたちは時に言葉ではなく、行動や沈黙の中に助けを求めるサインを隠しています。それを感じ取り、「あの先生はわかってくれる」と思ってもらえる存在であること。それが私たちの目指す姿です。
子どもの行動の背景には必ず理由があります。その理由を探り、理解しようとする姿勢が必要です。そして、その理解を深めるためには、心理学の理論やデータを活用することが欠かせません。心理領域では、子どもたちの心に寄り添い、未来を共に歩む「重要な他者」を育てていきます。
【主な学習内容】
児童生徒理解の基本、アセスメントツール(アセス・B- SAFE)の活用、不登校、交流分析、愛着、対人関係の発達理論、いじめの心理的背景、ネット依存 など
【目指す姿】
個々の特性やSOSに基づいた適切な「見立て(アセスメント)」ができ、根拠に基づいた支援の方向性を打ち出せる理解者
2. 社会領域 Social Area
「毎日行きたくなる学校」を実現するためには、現代の日本に求められるプロアクティブ(常態的)な生徒指導を、学級経営や授業・特別活動を通じて日々積み重ねていくことが重要です。学習意欲や進路への動機づけ、「ウェルビーイングな生き方の選択」、そして自己決定を支える基盤となるのは、思いやりと責任感を育む「集団・仲間」の存在です。
社会領域では、個への支援を支える「集団の力」を最大化するための理論と手法を学び、実践的な力量を高めます。
【主な学習内容】
PBIS(ポジティブな行動支援)、SEL(社会性と情動の学習)、学級経営の仕組みづくり、ピア・サポート、学級経営 など
【目指す姿】
子どもたちが互いに助け合い、安心して挑戦できるポジティブな集団を、意図的・計画的に集団づくりができるデザイナー
3. 学習支援領域 Learning Support Area
すべての子どもに「わかる・できる」を保障するためには、授業改善の最前線を学び続けることが求められます。一斉指導の枠を超え、学び手を中心に据えた自由で主体的な学びを実現するための考え方を深めます。また、世界の先進的な取り組みや日本の最新の実践事例を取り入れながら、子どもたち一人ひとりの学ぶ可能性を信じる力を養います。
学習支援領域では、子どもたちの主体的な学びを支え、より良い環境を創り出すことのできる教師の力量を育みます。
【主な学習内容】
教科における生徒指導、UDL(学びのユニバーサルデザイン)、ICTの有効活用、協同学習、個別最適な学びと協働的な学びの融合。
【目指す姿】
授業を「指導の場」から「学びを広げる場」へと変え、子どもたちの自己調整学習能力を引き出すことができる指導者
4. キャリア支援領域 Career Support Area
「自分の人生を切り拓く力」。キャリア支援の領域では、子どもたちが未来を見据え、自分自身の可能性を発見し、夢を現実に変える力を育みます。そのためには、目の前の現実に向き合いながら、自分を見つめ、問いを立てる力を身につけることが大切です。「私は何が好きなのか」「何を大切にしたいのか」「どんな未来を描きたいのか」――こうした問いや伴走を通じて、子どもたちは自らの道を見つけ、進む力を得ていきます。
その一方で、子どもたちと向き合う教師自身もまた、学び続ける存在であるべきです。理論を深く理解し、適切な問いかけを身につけることで、子どもたちの成長を効果的に支援できる力量を育みます。子どもたちの未来を支える中で、教師自身もまた自らのキャリアをリフレクションし、専門性を高めていきます。
【主な学習内容】
キャリア教育の基礎理論、コーチング技術、将来の目標設定支援、教職員のキャリア発達。
【目指す姿】
日々の学びを「生きる力」へと繋げ、子どもと教職員双方が未来に希望を持てる関わりができる伴走者
5. マネジメント領域 Management Area
学校組織を動かす力――それは、管理職やリーダーとしてのキャリアを目指す教師にとって不可欠なスキルです。個々の実践を「学校組織全体の力」へと高め、組織としての目標を達成するためには、エビデンスに基づいた意思決定力、調整力、そして教育活動をデザインする力が求められます。学校全体の方向性を明確に示し、チームを率いることで、より良い教育環境を築き上げることができます。
マネジメント領域では、リーダーとして必要な理論と実践を体系的に学びます。データを活用した課題の分析から改善策の立案、組織内外の調整、そして学校全体のビジョンを描き、それを実現するための戦略的なアプローチまで、幅広いスキルを習得します。この学びを通じて、教師としての専門性をさらに高め、教育の未来を方向づけるリーダーとしてのキャリアを築くための基盤を養います。
【主な学習内容】
アクションリサーチ(データに基づく現状分析)、アセスコーディネーター養成、組織運営論、リーダーシップ、教育実践のリフレクション、保護者対応・支援 他
【目指す姿】
現場のデータを読み解き、チーム学校としての支援体制を構築・牽引できるミドルリーダーおよび管理職。
6. MLA領域 Comprehensive Area
教育の現場は複雑であり、多様なニーズに応えるためには、単一の領域にとどまらない柔軟な視点と横断的なアプローチが求められます。MLA領域では、心理、社会、学習支援、キャリア支援、マネジメント、すべての領域に共通するテーマを統合的に学び、教育実践の基盤を広げていきます。
この領域では、教育の理論と実践を結びつける力を養い、現場での課題に対して多角的な視点からアプローチする方法を学びます。例えば、データを活用して学習支援を効果的に行う方法や、社会領域での集団づくりをマネジメント視点で支える手法など、各領域の知識を相互に関連付けて活用するスキルを身につけます。
さらに、教育の未来を見据えた課題解決型のアプローチや、学校全体のビジョンを描く力を育成し、教師としての専門性を高めるとともに、教育の質を向上させるための統合的な実践力を磨きます。これにより、より包括的な教育の在り方をデザインし、次世代の教育をリードする存在となることを目指します。
【主な学習内容】
MLA総論、教職員のメンタルヘルス、研修会のデザイン手法、実践の言語化・研究指導 他
【目指す姿】
専門領域を繋ぎ合わせ、学校全体の教育の質を「雑味のない」最高の一杯へと高めることができる教育コンサルタント
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