2026年7月4日、MLA専門講座「アセスコーディネーター養成講座」の第1回研修講座が開催されました。学校適応感尺度「ASSESS(アセス)」を活用した深い児童生徒理解と、具体的な支援のあり方について講義とグループワークが行われました。
子どもたちを深く理解するためのアセスメント
冒頭の栗原先生のビデオメッセージで、教育や相談において「知っている」ことと「できる」ことは異なり、継続的な練習やコンサルテーション・スーパービジョンの重要性が語られました。続く山崎先生の講義では、現代の子どもたちが人間関係を学び、葛藤を平和的に解決する「遊び」や「対立」の機会が激減している現状が指摘され、それが不登校やいじめ、暴力行為などの不適応行動に繋がっている背景が解説されました。
発達の多様な背景と生態学的システム論
授業に集中できないといった目に見える行動(現象)の裏には、発達の特性、愛着の問題、家庭環境、学力的なプレッシャーなど、多様な背景が隠れています。
💡 ポイント: B = f(P,E)
子どもの行動は「本人(P)と環境(E)の関数」として生じるもの
このような生態学的システム論の観点から捉え直し、単に問題行動を正そうとするのではなく、心理社会的ニーズや発達のアンバランスを丁寧に読み解く「発達支持的生徒指導」の重要性が確認されました。
学校適応感尺度ASSESSの6側面の活用
本講座の核となる「ASSESS」は、大人の観察による「適応状態」と、子ども本人の「適応感(主観)」とのズレを発見するツールです。リスクや要因を深く考察するため、以下の6つの側面を活用します。
🔹 教師サポート
🔹 向社会的スキル
🔹 友人サポート
🔹 非侵害的関係
🔹 学習的適応
表面上は適応しているように見えても、内面では不信感やプレッシャーに苦しんでいる可能性に着目し、フォーマル・インフォーマルな情報を組み合わせて見立てる手法が紹介されました。
リソースに注目し、自己実現に向かわせる支援
事例検討のグループワークを通して、ASSESSの結果から子どもの「ニーズ(困り感)」だけでなく、「リソース(強みや支え)」にも目を向けるアセスメントが実践されました。例えば、教師サポートの数値が低い場合でも、それを「先生に対する甘えや本音を出せる関係性」というリソースとして捉え直すことで、情緒的なコミュニケーションを増やし、具体的な関係改善に繋げていく支援のアプローチが共有されました。
受講者コメント
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💬「発達の課題や家庭の不安など、集中できない行動の背景には様々な要因があることを改めて話し合い、見立ての難しさと重要性を実感しました。」
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💬「ASSESSの数値をただ見るだけでなく、愛着要因や特性などを組み合わせて分析し、先生方へのアセスメントとして提供する具体的なイメージが湧きました。」
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💬「グループワークを通して、生徒の困り感に対し自分のリソースをどう使い、担任としてどうニーズを満たせるかを考えながら面談する手法を学ぶことができました。」
講座補助員からの感想
本講座は、事前研修・全3回の受講・レポート提出を経て認定される資格講座です。今回は栗原先生に代わり、山崎先生が登壇されました。冒頭の栗原先生による『講座を見ることと、できるようになることは違う』との言葉が心に刺さりました。
講義では、現代の子どもたちの対人関係やASSESSの6観点、数値低下に伴うリスクなどが解説され、事例検討のグループワークも大変有意義でした。
発達支持的生徒指導に不可欠なアセスメント力を培い、組織として子どもを支える実践力を伸ばすために、本講座の受講をぜひお勧めします。



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