2022年度から生徒指導の進め方が大きく変わります-代表理事が生徒指導提要の改訂の委員に選任されました-

日本の生徒指導の方向性が2022年度から大きく変わることになりました。

日本の教科教育は、基本的には学習指導要領に基づいて行われています。
では、生徒指導は何に基づいて行われているかご存知でしょうか?

正解は生徒指導提要です。
ただ、この生徒指導提要は学習指導要領に比べて知名度が非常に低いですよね。
ですので、読んだことのない方や、「そんなものがあるのか」と思われた方もいらっしゃるのではないかと思います。
それはある意味普通なので、「しまった、知らなかった!」とか思わなくても大丈夫です。

もっとも学校の生徒指導や、教育委員会や教育センター等が開催する研修会はこの考え方に則って進められています(いるはず?)ので、生徒指導提要を読んだことがなくても、その中身については多少は体験していたり聞いたりしているはずです。

現行の生徒指導提要は2010年に作成されました。
内容についてはかなり評価が高く、現在でも十分通用する部分がほとんどなのですが、残念なところもあります。
たとえば辞書のように分厚くて、しかも太字も下線もないので、読みにくかったり、デジタル版のように検索を掛けるといったこともできません。
また、以来11年が経ち、修正するべき点も生じてきたため今回の改訂となったわけです。

私の個人的なFacebookには少し書いておきましたが、栗原は今回、この改訂に携わる24人のメンバーに選任されました。
というわけで、日本の子供たちに必要な事は何かを考えて頑張りたいと思っています。

さて今回の改定の基本方針は大きく3つあります。

まず第一は、「積極的な生徒指導」の充実です。
具体的には、目前の問題に対応するといった課題解決的な指導だけではなく、「成長を促す指導」等の「積極的な生徒指導」を充実するということです。
これは実はAISESが設立の当時から言い続けてきたことです。
免許更新講習や、会員サイトにアップされている動画は全てこの考え方に基づいています。
やっとこういう考え方が主流になるのかと思うと感慨深いものがあります。

第二に、「個別の重要課題を取り巻く関連法規等の変化の反映」です。
2010年以来多くの法律等が制定されていますので、そうしたものを反映し整合性を取るということです。
これは当然と言えば当然ですね。

第三に、「新学習指導要領やチーム学校等の考え方の反映」です。
この下位項目の一番目には、「生徒(児童)の発達の支援」ということが述べられているのですが、その具体は、学級づくりに関連するような内容や、学習指導との関連で生徒指導を行うということが書かれています。
これもAISESがずっと主張してきた「個が育つ学級集団・学習集団作り」とイコールです。
そして下位項目の二番目には、「チームとしての学校」と言うことが述べられています。
実はこのチーム学校という方向性を決める会議が数年前から何回も持たれていて、私自身もその会議に呼ばれて、意見を述べました。
また、その会議には私の講演の中でも何度もお話ししている総社市の総社西中学校が呼ばれて、実践を発表しています。
つまり、チーム学校のモデルの一つが総社西中学校ということですね。
このようにチーム学校も、実はAISESが提唱してきたものなのです。

その他にもいくつかのことが描かれていますが大きな方針は以上です。
中核となる考え方は、「すべての子供たちの成長支援と適応支援をチーム学校で行う、とりわけこれまであまり重視されてこなかった成長支援に焦点を当てる」ということが、今回の改訂のポイントかと思います。

2021年度末には改定が終了し2022年度からはおそらくこの方向性で生徒指導が進むことと思います。

上でも述べたように、こうした方向性はすでにAISESが設立当初から実施し、すでに総社市や石巻市で成果を上げてきた方向です。
いよいよ時代が私たちの考えていた方向に進んできたと思っています。