AISESで特別支援領域を担当している早稲田大学の高橋です。7月にAISESのメンバーとシンガポールの視察に行ってきました。
これから何回かに分けてその報告をします。
ラーニングラボ(learning labo)
初代大統領の名前を冠したYusof Ishak Secondary School (ユソフ イシャク中等学校)を視察しました。入学希望者のうちから、小学校終了時の成績で入学者が決まるという、いわばエリート校でしょう。教師にとっても、ここは教師教育のモデル校だそうです。日本の国立の教育学部の付属校のような位置づけなのでしょうね。
ここにラーニングラボという教室がありました。写真のように学習者の机は台形で、3人でも4人でも柔軟に協同学習ができる設計です。シンガポールは、協同学習を広げる際、協同学習の研究者ケーガンを招き、その手法を広げたと聞いています。このようなところにも、その一端が垣間見えました。
が、それ以上に、この教室の後方にはワンサイドミラーがあり、鏡越しに他校の先生が授業を見て、授業技術を学べるようになっていました。
さすがに教師教育の殿堂です。でも、本音のところは、協同学習で学ばせる技術以上に、同じ教室内にいて、学んでいる子どもの息遣いを見あってこそ、授業観察なのだと思う筆者は、ビデオカメラよりも必要な設備なのか疑問も残りました。そして、何よりも、机やワンサイドミラーのような環境だけではなく、ぜひ、ライブ授業を見てみたいという思いを強く持ちました。