【ご報告】AISES代表 栗原慎二による仙台市主催研修会講義 「すべての子供が育つ学校を創る」 ~個と集団のアセスメント~

 
令和7年6月9日(月)、仙台市教育局教育相談課主催の研修会において、
公益社団法人学校教育開発研究所(AISES)の代表である栗原慎二(広島大学大学院教授)が講師を務めました。

本研修会では、「すべての子供が育つ学校を創る」をテーマに、個と集団のアセスメントに基づく教育実践についてお話ししました。

参加された先生方からは、多くの感想が寄せられ、その中には教育現場での課題や気づき、
今後の実践に役立つ具体的な取り組みへのヒントが含まれていました。

以下に、参加者の声を一部抜粋してご紹介いたします。

参加者の声(一部抜粋)

■小学校教諭

「やってごらん」「失敗しても守るよ」「大丈夫、きっとできるよ」の声がけ、
そうした姿勢を持って子供たちと関わることが、
子供たちが成長できる環境づくりに重要であることがとても参考になりました。
クラス内の人間関係が「近所付き合い」の関係ではなく「友達」の関係であるか、
その視点で学級経営を見直すことを本校で伝えていきたいと思います。

■中学校教諭

生徒指導をするときは、課題を克服させようと思いがちでしたが、
そうではなく愛着を育てる場であることが分かりました。
また、行動面だけでなく、生徒の心を見たり、聞いたりできる教師でありたいと感じました。
子供が学校に行きたいと思える環境づくりを目指していきたいです。

■小学校教諭

レヴィン法則について非常に共感できました。学級経営の視点と個に寄り添う2つの視点を持ちながら、
双方のアプローチを行うことが大切だと感じました。
昨年度も栗原先生の講話を聴かせていただきましたが、今回も大変参考になりました。

■中学校教諭

パーソナリティに目が行きがちでしたが、その背景にある認知・感情等に目を向けることで、
データの見方や注意すべき点などを職員で共有していきたいと思います。
不登校に関する話も非常に参考になりました。

■小学校教諭

「個を変えようとするより、環境を変えることが個人の行動に変化を促す」という話に共感しました。
学級経営、特に個を生かす集団作りを考えるうえで大切な考え方だと感じました。
今年度初めてアセスの担当となり、アンケート後の結果の見方がよく分からなかったのですが、
講義を受けて何をどう見たらよいのか以前よりも知ることができました。
学校に戻ったら改めて本校の結果を見直したいと思います。

AISES代表 栗原慎二が示した教育の新たな視点

栗原は、教育現場でのアセスメントの重要性を強調し、データを活用した学級経営の具体的な方法を示しました。
「個を成長させたければ、個が成長する集団を造るしかない」という言葉は、
多くの参加者に深い共感を与え、教育活動の新たな視点を提供しました。

また、アセスメントを通じて児童生徒の背景にある認知や感情に目を向けることの重要性が語られ、
参加者からは「教師サポートの大切さがデータからよく分かった」「学級経営のゴールを児童が成長できる環境に設定するべきだ」
という声が寄せられました。

今後の展望

本研修会を通じて得られた知識や気づきを、参加者の皆様が教育現場でどのように活かしていくのか、
今後の実践に期待が高まります。
AISESは、引き続き教育現場における課題解決や支援活動を行い、すべての子供たちが笑顔で育つ学校づくりに貢献してまいります。

公益社団法人学校教育開発研究所(AISES)